2008年01月22日

タカラバイオ、急性白血病遺伝子治療の共同開発パートナーであるモルメド社は第III相臨床試験をイタリアで開始します

 タカラバイオ株式会社(社長:加藤郁之進)の遺伝子治療共同開発パートナーであるモルメド社(社長:Claudio Bordignon)は、イタリア医薬品庁(AIFA:Agenzia Italiana del Farmaco)から高リスク急性白血病を対象としたHSV−TKを用いた遺伝子治療の第III相臨床試験を開始する許可を、本年1月17日付けで受けました。モルメド社が実施する第III相臨床試験では、慢性GVHDの予防及び生存率の向上を目的とし、遺伝子導入細胞の特性解析の検証も行います。

 当社とモルメド社は相互にライセンス契約を締結し、当社がアジアにおける造血器悪性腫瘍を対象とするHSV−TK遺伝子治療の独占的な商業化権を保有する一方、モルメド社は欧州と米国における当社の遺伝子導入技術・レトロネクチン法の非独占的実施権を保有しています。当社及びモルメド社は、それぞれの開発国において、白血病を対象とするHSV−TKを用いた遺伝子治療の臨床開発を進めています。

 現在、白血病、リンパ腫、骨髄腫といった造血器悪性腫瘍の治療では、造血幹細胞移植が有効な治療選択肢とされていますが、HLA(ヒト白血球抗原)が一致したドナーが見当たらない場合、患者は同種造血幹細胞移植を受けることができません。しかしHSV−TK遺伝子治療では、ドナーが両親や子供といった血縁者であることから、ほぼ100%の患者が治療を受けられます。HSV−TK遺伝子治療は、両親や子供といったHLA不一致の血縁ドナー(ハプロタイプ一致ドナーと呼ぶ)からの造血幹細胞移植後に、自殺遺伝子HSV−TKを導入したドナーリンパ球を追加輸注(TK add−back)するという治療法です。この治療法では、ハプロタイプ一致ドナーからの造血幹細胞移植においても問題であった、追加輸注したドナーリンパ球が患者自身の体を攻撃する移植片対宿主病(GVHD)を発症した場合でも、ガンシクロビルを患者に投与することでドナー由来のリンパ球を消失させることにより、GVHDを抑えることができます。

 モルメド社が欧州で高リスク造血器悪性腫瘍患者を対象に実施してきたHSV−TK遺伝子治療の第 I/II 相臨床試験では、TK add−backが造血幹細胞移植後の継続的な免疫系再構築に有効な手段であり、ハプロタイプ一致血縁ドナーからの造血幹細胞移植を行う上で有用であることが明らかにされ、特に生存率が従来の治療法と比較して非常に優れているという結果が得られています。
 またモルメド社は、米国MDアンダーソンがんセンター(MD Anderson Cancer Center)においてHSV−TK遺伝子治療の第 I/II 相臨床試験を2008年に開始する計画です。

 当社では、日本において、同種造血幹細胞移植後の再発白血病を対象としたHSV−TK遺伝子治療(ドナーリンパ球輸注療法)の臨床試験を国立がんセンターにて2008年度中に開始する予定です。
posted by キャンドルチャート at 21:36| プレスリリース・医薬品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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