2008年05月18日

カシオ、カシオマイクロニクス株式交換契約締結のお知らせ

 カシオ計算機株式会社(以下、「カシオ計算機」といいます。)及びカシオマイクロニクス株式会社(以下、「カシオマイクロニクス」といいます。)は、本日開催のそれぞれの取締役会において、カシオ計算機を完全親会社、カシオマイクロニクスを完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」といいます。)を実施することを決定し、本日、両社の間で株式交換契約を締結いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。

本株式交換は、カシオ計算機については会社法第796条第3項の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の承認を得ないで行われる予定です。
 なお、本株式交換は、カシオマイクロニクスが平成20年6月25日に開催予定のカシオマイクロニクスの定時株主総会における承認を得たうえで、平成20年8月1日を効力発生日とする予定です。また、本株式交換の効力発生日に先立ち、カシオマイクロニクスはジャスダック証券取引所において、上場廃止になる予定です。

  記

1. 株式交換による完全子会社化の目的

(1) 本株式交換の目的
 カシオ計算機は、「創造貢献」を経営理念に掲げ、独創的な製品の開発を通じて社会に貢献することを目指し、デジタルカメラ、時計、電子辞書、携帯電話などの戦略事業を強力に推進・展開してまいりました。また本格的な事業拡大に向け、高収益性の確立、新しい戦略事業の確立、財務体質の強化及びCSR経営という4施策を推進するとともに、付加価値の高い独自製品やサービスを提供し、創造性あふれる社会づくりに貢献すると共に企業価値の拡大を図っております。また、子会社であるカシオマイクロニクスに対しましては、抜本的施策を推進し早期に連結業績に貢献するベースを固めるべく事業戦略の構築を行ってまいりました。

 カシオマイクロニクスは、1987年の創業以来、独創的な“高密度実装デバイス”を提供することを通して、社会に貢献することを経営の基本方針として、微細加工技術、精密結合技術を核に、半導体デバイス分野及びFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)分野における高密度実装技術の研究開発に取り組み、事業を拡大してまいりました。
 平成13年8月には、カシオマイクロニクス自体が株式市場から機動的に資金を調達し、もって同社の企業価値を高めるという観点から、日本証券業協会に株式店頭登録をし株式公開をいたしました。平成16年12月には、公募増資及び株式売出しによる株式市場からの資金調達を行いました。

 その後、損益面におきまして、BUMP事業は投資負担を吸収しながら収益性を維持してまいりましたが、これまで他社に先駆けて開発したCOF(チップ・オン・フィルム)により優位性を有し、安定的な収益を保ってまいりましたフィルムデバイス事業においては、液晶関連事業における価格競争の激化、海外参入企業の増加、各社の設備投資競争による供給過剰等が重なり、平成18年度以降、売上高が減少するなか固定費が増加する厳しい事業運営を余儀なくされております。平成18年度に対して平成19年度の売上高は1.4%減となり、また、単価については前年同期比ベースで上半期15%、下半期18%の下落となっております。また、新工場(山梨事業所第五製造ライン)の投資を行い数量規模による原価低減、並びに先端技術導入による高付加価値製品へのシフトを行うことで、収益性の改善を計画しておりましたが、新技術の導入に伴い顧客によるプロセス評価に時間を要するとともに、要求スペックの変更が度重なったことにより新工場の本格稼動が遅れ、投資が先行する状況が続いたことにより減価償却費等の費用の増加を吸収できず、平成19年9月中間期において、1,245百万円の中間純損失を計上することとなりました。また、平成20年3月期におきましてもフィルムデバイス事業に係る製造設備の評価額について見直しを行い、減損損失等8,147百万円を計上する結果、同期末において約31億円の債務超過となりました。詳細に関しましては、カシオマイクロニクスより5月1日公表の「平成20年3月期決算短信(非連結)」をご覧下さい。

 フィルムデバイス事業につきましては、短期的には液晶関連市場の回復が見込めない上、液晶パネルメーカー系列に位置する海外メーカーと対抗し受注獲得するには新技術へ対応するための設備投資が継続して必要となります。それを実現することについては、カシオマイクロニクス単独での事業展開では、資金調達、原価低減、価格競争、営業展開などの面から限界があり、また、顧客に対する総合的なサービス体制の強化および安定的な供給体制の構築を図るために、他社との事業統合により投資負担の軽減と経営基盤の強化を検討していく必要があるとの判断に至りました。

 このような経緯から、平成20年2月1日、日立電線株式会社(以下、「日立電線」といいます。)との間でのフィルムデバイス事業の事業譲渡に関する基本合意書を締結し、事業譲渡に関する交渉を行ってまいりました。その結果、カシオマイクロニクスにおけるフィルムデバイス事業に関しましては、平成20年3月28日に、日立電線との間で事業譲渡契約を締結致しました。詳細に関しましては、カシオ計算機による平成20年3月28日付プレスリリース「連結子会社における事業譲渡のお知らせ」及びカシオマイクロニクスによる平成20年3月28日付プレスリリース「フィルムデバイス事業の譲渡に関する最終合意及び会社分割によるフィルムデバイス事業部門の分社化のお知らせ」をご覧下さい。

 また、BUMP事業に関しましては、従来の主力事業であった金BUMPの国内需要が激減する中、カシオマイクロニクスの独自技術が活かせるW−CSP・半田BUMPの顧客開拓に注力し、ビジネスモデルの転換を進めてまいりました。現在までのところ、この事業戦略は一定の効果を挙げておりますが、主要顧客が世界的な半導体メーカー各社であり、製品・サービスの安定的な供給が求められるとともに、一部の製品においては試作段階から顧客と共同開発を進める必要が生じるなど、技術的な要求はますます高度化・多様化しております。これらに対応するためには、研究開発の加速、生産能力増強、営業体制強化などを図っていく必要があり、資金需要は増しておりますが、既述のとおり債務超過に陥り、その制約により経営の選択肢は著しく狭まってしまいました。このため、BUMP・W−CSP事業戦略の再構築を図り、財務体質及び経営体質を強化したうえで、金BUMPから高付加価値ジャンルでありますW−CSP・半田BUMPへ経営資源を迅速にシフトし、顧客から要求される生産体制の整備、技術開発の推進を確実に行い競争力の強化を図ることを検討しております。

 以上のようにカシオマイクロニクスを取り巻く状況が、平成13 年にその株式を公開した時点から大きく変化したことにより、カシオマイクロニクスは、あらゆる経営改革に関する可能性についての検討を重ねてまいりました。
 具体的対策として、カシオ計算機は、カシオマイクロニクスの実施する第三者割当増資(以下、「本増資」といいます。)を引受け、カシオマイクロニクスの財務体質の改善及び経営基盤の安定化を図り、かつ、カシオマイクロニクスをカシオ計算機の完全子会社とする方針です。その結果、経営に関する意思決定の統一が図れ、前述の研究開発の加速、生産能力増強、営業体制強化等の技術的な要求への迅速な対応、並びにBUMP事業に関して顧客からの様々な要求に確実に対応し、他社とのアライアンスも含めた抜本的な戦略展開を機動的に実行する体制が整い、BUMP事業の事業価値の最大化、ひいてはカシオグループ全体の企業価値の最大化を強力に推進することが可能になると判断しております。
 以上の事由により、カシオ計算機及びカシオマイクロニクスは、平成20年3月28日開催のそれぞれの取締役会において、本増資及び本株式交換を実施する方針を決定するとともに、両社の間で第三者割当増資引受け及び株式交換に関する覚書を締結いたしました。その後、両社間において株式交換比率その他諸条件に関して慎重な協議を重ねた結果、平成20年5月16日開催のそれぞれの取締役会において、本株式交換の実施を決定するとともに、両社の間で株式引受契約及び株式交換契約を締結いたしました。
 なお、本増資におけるカシオ計算機による引受総額は約35億円です。なお、増資引受価格その他の諸条件につきましては、カシオ計算機による本日付プレスリリース「第三者割当増資の引受けに関するお知らせ」及びカシオマイクロニクスによる本日付プレスリリース「第三者割当により発行される株式の募集に関するお知らせ」をご覧下さい。
posted by キャンドルチャート at 10:06| プレスリリース・電機 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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